松江哲明「セキ☆ララ」 上映後のトークライブは宮台真司氏との対談

「あんにょんキムチ」に続く在日モノドキュメンタリー・・・かと思いきや、まあ確かにそうなんですが、韓国系日本人とか在日とかってこと以前に「家族」の問題を感じました。アダルトビデオの世界にいる韓国系日本人、3世の女優さんと、2世の名男優:花岡…

「わにとかげぎす」第8話:隣の女 

おそらくこの作品のヒロインになるであろう羽田さん。彼女も今までと少し違います。ていうか、僕といっしょを感じます。 古谷作品のこれまでのヒロインたちは、すべてを受け入れ、すべてを許す母性丸出しの女の子たち。社会に適合できずにひねくれる人間たち…

「わにとかげぎす」メモ

どうも似たようなことばかり繰り返してしまうので、もう少し動きがあってから書こうと思っています。ただ、少しメモ書きとして、なんとなく気になったことを書いておきます。 絵が「すごい居そう」な人から、コミカルな感じになってきてること。稲中以来、も…

松江哲明「あんにょんキムチ」 

無自覚なままに日本人に帰化させられ、小さい頃から日本人として生きてきた松江氏が、韓国系日本人という自身の立場を考え出した、というドキュメンタリー作品です。松江氏は、それまで「韓国」をことさら強調して生きてきたわけじゃない模様。韓国系だから…

「嫌われ松子の一生」 〜夢と希望を追う松子をどう捉えるか〜

わにとかげぎすの連載についてはまだもう少し遅らせます。結構似たようなことを反復して言ってしまってる気がするので、他のことを書いたりしながら幅を広げようと思います。 さて、「松子」です。映画の持つグロテスクなポップさ(ゴスロリとかパンクスとか…

虚飾を暴く「死ね死ね団」団長前野→虚構のような現実を生きる荻野くん

唐突だが、虚飾を暴こうという古谷実のスタンスは、実は稲中後期の時点で既に崩れ始めていたことに気づいた。「死ね死ね団」という活動によって、前野や井沢がやっていたことはなんだったのか。それは一言で言ってしまえば、ラブコメという虚構の世界に憧れ…

「わにとかげぎす」第7話:買い物

古谷実の描くヤクザってすごくカッコいい!!冷静かつ倫理的、なのに反社会的っていう多分古谷実の「こんな男になりたい」が詰まってるように見えます。 前作シガテラの谷脇なんてものすごくかっこいい男でした。誰にも媚びず、何事にも動じず、そしてギャグセ…

「わにとかげぎす」第6話:運のいい人に捜された運の悪い人

連休を挟んだため、一週間置いての連載。扉絵がまたすごいです。りんごにひとつ目があって、ほとんどプログレッシブロックのジャケットみたいになってます。 「男の一生は過酷だ・・・・闘わなけりゃ死人扱い・・・・油断をしたら すぐさま攻撃を受ける・・…

「わにとかげぎす」第5話:フレッシュなのを求む

前回の書きかけの続きからはじめます。(後日加筆予定) カミというのは人間のコントロールのきかない部分、つまり人智を超えたものです。だから、人間の利益などとは全く無関係に存在しています。カミは自然現象ばかりを指すのではなく、人間の内側に存在す…

「わにとかげぎす」第4話:目撃者 〜運命=「バケモノ」=不幸の「手紙」〜

この文章は書きかけです 今回のあらすじは割愛。てかこれからは書くの止めますね、ネタバレするし。 ヒミズに出てきたバケモノってのは、「運命」=「人智を超えた何か」=一つ目の「バケモノ」って流れだったと思うんですが、わにとかげぎすの手紙ってのも…

「わにとかげぎす」第3話:甘んじて戒めを受けるつもり 〜望んで対峙する二つの時間〜

小さい頃からずっと孤独を愛していたはずなのに、ある日突然寂しさに耐え切れなくなった男、富岡ゆうじ君。ついに孤独を捨てて外の世界にいこうと決意した矢先、彼は不吉な手紙を受け取る。「警備員へ お前は一年以内に頭がおかしくなって死ぬ」。孤独な世界…

古谷実による「普通」へのテロ

ニートという言葉を聞くと、古谷実作品の主人公達を考えてしまいます。 僕個人としては、ニートという言葉にネガティブなものは何一つ感じません。でも、ニートになったら親は泣くだろうな、とは感じますw。でも実際、頑張るということは良いことなのか?仮…

「わにとかげぎす」第2話:窓辺の人影 〜古谷実版「アメリ」は微笑ましくない〜

連載第二回目です。だんだん古谷実作品のリズムが出てきました。主人公の名前も判明。富岡ゆうじ君(32)だそうです。 前回までのあらすじはこちらへ。わにとかげぎすとアメリの共通点についても書いてます。 さて今回。小さい頃からずっと孤独を愛していたは…

「わにとかげぎす」連載はじまり 〜第一話:めざめ 向こう側と自分をつなぐ不吉な手紙〜

さて第一回目。バイト先で手に入るにも関わらず、バイトまで待ちきれずにヤンマガを買いにいってしまいました(失笑)。ちょっとだけ内容を説明します。 今回のわにとかげぎすの主人公は、思わず流れ星に「友達が欲しい」と祈るほど、強烈に孤独を感じていま…

新連載「わにとかげぎす」

今週のヤンマガに予告がありました。「世間から置いてけぼりくらった人たちが、なんとか人並みになろうと勝負するお話」とのこと。短編orマルチスレッド形式なのかな?とにかく、初回に出てくるのは、無味乾燥な毎日を送る32歳・独身の警備員だそうな。なん…

古谷実が3月下旬から新連載 〜「向こう側」との付き合い方に注目!〜

まあ前の日記にも書いたけど、僕といっしょの村田マリコとイトキンのような関係が克明に描かれたらいいな、と思ってます。メインに置かれるかサブに置かれるかはどっちでもいいんだけど。とにかく「みんな孤独なのに、どうしていっしょにいるんだろう」って…

シャイな着ぐるみ死ね死ね団が、むき出し全裸で闊歩する不安 〜団員から見た稲中→シガテラ〜

死ね死ね団員が「愛してる」と言うまでには(あるいは言ってからも)、非常に厳しい葛藤があります。前述の通り団員は自分をさらけ出すことに強い恐怖を持っています。そしてまた同時に、恋愛とは、弱い・かっこ悪い・恥ずかしい自分を相手に見せるものだか…

ラブコメ反対死ね死ね団が「愛してる」と話すまで 〜団員から見た稲中→シガテラ〜

僕は「素の部分」を見せることを嫌います。何かに本気で取り組むことは怖いです。本気の部分で勝負して失敗したら、すんごく痛いです。まあたとえば完璧でカッコイイ人が、人前でコケただけで笑われるってのとおんなじですね。だから、本気じゃない部分でそ…

古谷実の「絶望」を経由した「救済」(ヒミズ・そしてシガテラ)

→昨日のつづき ヒミズ 1 (ヤンマガKC)作者: 古谷実出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/07/13メディア: コミック購入: 4人 クリック: 169回この商品を含むブログ (133件) を見るシガテラ(1) (ヤンマガKCスペシャル)作者: 古谷実出版社/メーカー: 講談社発売…

古谷実の「不安」と「照れ」(僕といっしょ・グリーンヒル)

僕といっしょ(1) (ヤンマガKCスペシャル)作者: 古谷実出版社/メーカー: 講談社発売日: 1998/01/05メディア: コミック クリック: 51回この商品を含むブログ (63件) を見るグリーンヒル(1) (ヤンマガKCスペシャル)作者: 古谷実出版社/メーカー: 講談社発売日: …

古谷実論のキーワード説明

向こう側とは? いわゆる「ちゃんとした世界」のこと。現在の我が国の社会システムのことを指す。グリーンヒルの主人公関口が言うところの人類最大の敵「めんどくさい」が渦巻く場所。「向こう側」では、物事に本気で取り組まなければならず、傷つくことや、…